ファッションに全てを捧げる「サプール」の生き様をおさめた写真集
世界一オシャレとも言われる今後のファッション集団「サプール(SAPEURS)」。
あのポールスミスが「サプール」をコレクションの参考にした逸話もある有名な男性達。
ファッショニスタでいることに生きがいと誇りを持つ「サプール」の写真集が6月上旬に発売。
世界一オシャレに熱い「サプール」とは?
コンゴにあるファッションの一種、サップ(SAPE)。
SAPEとは、フランス語で「お洒落な優雅な紳士たち」という意味の「Société des ambianceurs et des personnes élégantes」の頭文字を取ったもの。
そんなサップを楽しむ人々を、サプール(Sapeur)と呼ぶのです。
引用:retrip.jp
約80年の間、フランスの植民地であったコンゴ。
フランス人の上品で洗練されたファッションに強く影響を受けたことで始まったファッションが“サップ”。
彼らはまた平和を望んでいます。
「武器を捨て、エレガントな装いをしよう」
こんな言葉を口にし、武器を持たずにジャケットを着こなす生き方を選んでいるのです。
「サプール」は普段なにをしている男性?
出典:donburaco.jp
「どこのお金持ち?」と思うかもしれませんが、彼らは平日みなと同じ仕事をする市民。
休日に「サプール」として着飾り、街を闊歩するために働いています。
なぜそこまで着飾ることに情熱を燃やすのか?
服を買うために熱心にお金を貯め、楽とは言えない生活費を切り詰めてまでオシャレをする理由。
ひとつは「武器を持たず、エレガントなファッションで平和を願う」
もうひとつは「サプールをしている間は辛い生活を忘れられる」
平和を強く願い、現実の生活の厳しさを忘れさせてくれる、それが彼らにとっての“サプールでいる意味“。
オシャレをして街の声援を浴びた次の日には、仕事に家事にサプール達は地味な生活へと戻っていきます。
華麗なステップでコンゴの人々を盛り上げる粋な男たち
街の人たちを華麗な服とステップで元気づけるのも彼らの役目。
みんなが注目する視線の先にはいつも「サプール」がいます。
貧困に負けない強い気持ちで着飾る“究極のファッショニスタ“
過酷な環境にも心折れることなく全力で着飾る。
芯の通ったカッコよさは彼らの生き様そのもの。
『SAPEURS the Gentlemen of Bacongo』詳細情報
発売時期:2015年6月中旬
著者:ダニエーレ・タマーニ
判型:A5判・並製
総頁:224頁
定価:本体2,300円+税
ISBN:978-4-86152-499-8
「サプール」のファッションへの想いと行動力には感化させられるものがあります。
恵まれモノが溢れすぎた今の日本ではなかなか持てない心意気。
「ファッションの力で自分もみんなも変える」
そんな想いを胸にオシャレし、コンゴの人々に夢を与え、テレビを見た世界中の気持ちをゆさぶる。
同時に自分たちもプライドを持ってファッショニスタでいることを楽しむ。
なんともカッコよく痛快な男たちの物語。
ファッションの情熱をもう一度教えてくれる一冊になりそうです。
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